社会福祉HERO’S

知的障がい者施設生活支援員ひらのちゃんの気まぐれ日記

社会福祉な「まいにち」

兵庫県 執筆者 ひらのちゃん 2019.04.12

はじめまして。ひらのちゃんです。

兵庫県揖保郡という所にある〝障害者支援施設あすかの家〟で生活支援をしています。あすかの家は、主に知的や発達に障がいをもつ方がたの生活の場です。障がい者施設の現場は毎日がドラマチック!何気ない日常のなかに小さなHappyが詰まっています。そんな日々を日記で伝えたい!

気まぐれに、楽しく書いていこうと思っていますので、皆さんも気まぐれにお付き合いください。

○月○日 「ある日の深夜の訪問者」

昨日は夜勤。もう深夜です。丑三つ時だな~なんて考えているときに、施設の電話が!!こんな時間に電話?と恐る恐るでてみると・・。

ボランティアで来てくれている方からでした。

「僕なぁ、飲み終わって帰ってるとこなんや。さっきな、太郎さんが幹線道路歩いてるの見かけたんや~」

太郎さんとは、利用者さん。毎日ご自宅から施設へ通われています。

「えー!太郎さん?太郎さんは夕方お家に帰られたハズですけど・・。わ、分かりました。すぐに向かいます!!!」

現場へ急行し、無事に保護。怪我もなく、そのままご自宅へ送り届けました。

 

あ~あ。仮眠とれずじまいだったな~。明け方、施設内をトボトボ歩いていると、窓が割られているのを発見したのです。

しかも、割られた部屋のなかには、段ボールいっぱいの柿と〝みんなで食べて下さい(どろ)〟と書かれたメモが添えられていました。

「えーーー!(どろ)って泥棒ってこと!?え?泥棒が柿を届けてくれたの?」と、頭のなかは大混乱です。確かに大混乱はしているんですが、なぜか、窓を割ったのは泥棒じゃないって、変な確信がありました。生活支援員の勘ってやつです(笑)

割ったのは、きっと太郎さんです。

太郎さんは、自閉症スペクトラムです。太郎さんの場合、聴覚過敏があり、大きな音や不快な音がとくに苦手で、両手でずっと耳をふさいでいます。また、その場から逃げ出したくなったり、行きたい所を思ったりすると居ても立ってもいられなくなります。ですが、知的障がいを伴っているため、それを上手く伝えることができません。だから、こっそりと出てしまうんです。

太郎さんは家に帰った後、ふと、あすかの家に行きたいと思ったんだろうな~。でも、来てみたら、どこも鍵がかかっていて入れなくて、石を投げて窓を割って入ろうと思った。でもでも、ガラスが割れた音にビックリして、違う場所へ向かっていった。

朝、お母さんの送迎で、いつもの時間に、いつものように太郎さんがやってきました。

まるで、夜中の出来事なんてなかったみたいに。

念のために聞いてみようとすると、

お母さんが「割ってないよね?」と聞くと「割ってないよね」と太郎さん。

お母さんが「違う人やな?」と聞くと「違う人やな」と太郎さん。

自閉症の方は〝オウム返し〟も特性のひとつだと言われています。でも、太郎さんには、聞き方にひと工夫を加えると、オウム返しじゃなくなるってこと、私は知っています。

ひらのちゃんが「ガラス、誰が割ったの?」と聞くと「僕、割った」と太郎さん。

ひらのちゃんが「どんな音がした?」と聞くと「パリンいうた。怖かった」と太郎さん。

嘘をつけないっていうのも、特性のひとつ。

特性って魅力だと思います。太郎さんは、魅力がいっぱい。話してくれてありがとうね。

自分たちで植えた花を、うっとりと見つめる太郎さん

一方、柿とメモも気になる所。

どうやら、休みだった職員がお裾分けにと〝みんなで食べて下さい(と♡)〟のメモを添えてくれていたことが判明。富田さんって苗字の方です。

(どろ)じゃなく、(愛)が込められていました。

あー!長い夜だったーーー!

こんな感じで、私たちにとっての何気ない日常から垣間見える障がいのある方の生きづらさや困りごと、楽しいこと、Happyなことを伝えていきたいと思っていますので、よろしくお願いします!

ひらのちゃん
兵庫県社会福祉法人あすか会
あすかの家 障害がい者支援

バイトをしては旅へ。就職をしては旅へ。を繰り返し、ゆらりゆら~りとしていたところ〝福祉って、障がい者って、別にいやじゃないかも〟という、なんとも不埒な、動機とも言えない、ただの気持ちで入職しました。だけど、魅力的な利用者さんや、先輩・同僚たちに囲まれて、あれよあれよという間に虜に!!毎日がドラマチックでエキサイティング!記事を通してみなさんに知ってもらいたいんです。ファンタスティックな毎日を!人口3万人の町からHappyをお届けします!
社会福祉法人あすか会 http://www.asukanoie.jp/asukanoie.html

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