社会福祉HERO’S

HERO’S TOKYO 2018プレゼンテーターのいま①
櫛田啓さん

編集部ニュース

2018.12.10

<編集部>
社会福祉HERO’S TOKYO 2018でベストヒーロー賞に輝いた櫛田さん。様々な事情を抱えた子どもたちや障がいのある方、高齢者への思いに溢れた熱いスピーチでした。そこで語られていた“ごちゃまぜの福祉”について改めてお話いただけますでしょうか。

<櫛田さん>
家庭で居場所がなかった子どもたちのために、家庭の代替機能となる児童養護施設を運営しています。街中の空き家をリノベーションして高齢者の多機能施設と子どもたちの生活空間を作り、日常的にお年寄りと子どもたちが交流できる環境を提案。最初は地域から反発もありましたが、子育て支援、障害児支援、放課後支援など、地域で困っている人に寄り添うよう実践を積み重ねてきました。子どもたちの世話を通して人々がつながり、元気になっていったのは嬉しかったですね。分野の垣根を超えた “ごちゃまぜの福祉”がテーマです。

<編集部>
「社会福祉HERO’S TOKYO 2018」へのご登壇は、どんな経験でしたか?

<櫛田さん>
常々考えていたことを多くの人にお伝えできる、素晴らしい機会でした。職員たちにもよく語っている内容だったので、スピーチでは比較的落ち着いて主張を伝えられたかなと思います。

<編集部>
今回の登壇後、新たに始めた取り組みや変化はありますか?

<櫛田さん>
既存の集団養護を中心とした大舎制の児童養護施設の新築移転に伴い、「地域分散型児童養護施設」を再スタートさせました。子どもたちが「自分の家だ!」と感じられるよう、少人数で家庭的なケアを追求しています。職員たちは連携が大変な面もありますが、その分コミュニケーションが増えて養育の質も高まったと思います。登壇後の変化としては、講演のご依頼が増えたり、東京など遠方からも施設に見学に来られるようになり、「興味を持っていただけたんだな」と手応えを感じています。

<編集部>
社会福祉の未来につながる意気込みを教えてください。

<櫛田さん>
地域の皆さんとの共生は、まだ始まったばかり。多様性を認め、何より子どもの気持ちを一番に考えながら、ひとつひとつ課題を解決していきたいです。

<編集部>
2019年の「社会福祉HERO’S 」に登壇する人たちへ一言。

<櫛田さん>
スピーチ内容は一人で考えず、ぜひ周りの人を巻き込んで考えてください。イベントは年齢も立場もさまざまな方が来場されます。よりたくさんの人に“刺さる”ように、自分の物差しだけでなく広い視点でテーマと向き合ってくださいね!

社会福祉HERO’S TOKYO2018櫛田さんのスピーチ動画はこちら!

この記事をシェアする

一覧に戻る