社会福祉HERO’S

社会福祉HERO’S TOKYO2021
プレゼンテーターインタビュー④

編集部ニュース

2022.03.10

社会福祉HERO’S TOKYO 2021の開催まであとわずか。

そこで全国の応募者の中から選抜されたプレゼンテーター6人に、当日への意気込みを語っていただきました。

 

今回は障がい者支援員の山岡寿輝さんです。

(聞き手:ひとりひとりが社会福祉HERO’S 編集長 山田 英治)

 

障がい理解を進め、差別や偏見のない世の中に

山岡 寿輝さん(東京都・社会福祉法人東京都手をつなぐ育成会 障がい者支援員) 

山田編集長(以下、編集長):まずは、自己紹介をお願いします!

山岡さん:障がい者支援員の山岡寿輝です。いま、26歳です。障がいのある方を対象とした生活介護施設で仕事をしています。ご利用者の皆さんは、袋や紙を分別する仕事をしたり、散歩などの運動や創作活動などをして過ごされています。私は、そんな方がた一人ひとりに寄り添いながらサポートをさせてもらっています。

編集長:社会福祉HERO’S TOKYO 2021のプレゼンテーターに決まった時のお気持ちは、いかがでしたか?

山岡さん:ただただ驚きのひと言です。「登壇者に決定しました」というお電話いただいた時に、僕が驚いた顔をして主任に伝えたみたいで、それを見て主任も施設長も、「わぁ」って驚いた感じでした。

 

障がい理解促進のためのキャラバン活動を全国に伝えたい

 

編集長:山岡さんは、どんなことをイベントで伝えたいですか?

山岡さん:現在、障がい理解啓発キャラバンという活動をしています。もともと障がいがある子の親たちが中心となって「障がいについて理解してほしい」という思いからはじまった活動でした。いまは、地域の学校や会社に行って、障がいについてお話したり、疑似体験ツールを使って、障がいとは具体的にどのようなものなのかを理解していただけるよう活動しています。

編集長:具体的にはどのようなことをしているのですか?

山岡さん:例えば、自閉症の方は何かに興味をもったとき、その一点に集中して視界が狭くなる傾向があります。「視界が狭くなる」というのがどういうことなのか、ペットボトルを使ったスコープを覗きこむことで、擬似体験してもらうんです。また、ダウン症の方の指先の感覚を体験してもらうために、軍手をはめてシール貼りをしてもらうプログラムもあります。

障がいには、知的障がいや精神障がい、身体障がいといった特性があり、その方の状態もそれぞれです。そういった特性を、子どもでも理解できるように、パペットを使ったり紙芝居にしたりして説明しています。

編集長:なるほど。

山岡さん:しかし、コロナ禍で、現在は学校に直接出向いていくことができなくなってしまいました。それでも、この活動を止めずに続けていく方法はないかと話し合い、動画を作成し、学校に配布することで、コロナ禍でも形を変えて続けていけるように工夫しています。

動画の編集など、まったくやったことのない素人でしたが、これまで子ども達とリアルに向き合って伝えていたことを、動画としてどう実現するのか、みんなで話し合いながらつくっていきました。また、友人でもある学校の教員に監修で入ってもらい、先生たちが生徒に教える時の参考用としての指導案も制作、それらをDVDにして、区内全ての小学校と区立の保育園や幼稚園に配布しました。

 

差別をなくすために、地域での理解を進めたい

 

編集長:地域の方にむけて、障がいの理解をすすめようとした背景には、どういう思いがあったのですか?

山岡さん:最近、ニュースで障がい者を対象にした施設の建設反対運動などの報道を耳にすることがあります。まだ世間には、“障がい者=なんだか怖い”といったマイナスのイメージをもたれている人がいると思うんです。実際は、「障がい」といっても特性はさまざまですし、一人ひとり個性的なのですが、それをざっくりと「障がい」と一括りにして、偏見の目で見られてしまっていることも多く、悔しいなと思います。

障がいのある方がたと日々接していると、とても魅力的でチャーミングな方ばかりです。そんな方がたのことをもっと知ってもらいたい、それによって誰もが生きやすい社会にしていきたい。そんな思いで、理解啓発活動をやらせてもらっています。

 

福祉は楽しい!仲間を増やしたい!

 

編集長:社会福祉HERO’S TOKYO 2021、本番への意気込みを教えてください。

山岡さん:福祉の仕事は、もちろん大変なことも多いのですが、それよりも、利用者さんと一緒にいて楽しいと思う時間の方がたくさんあります。ともに時間を過ごすと、発見や気づきがたくさんあって、そういった魅力的な部分も、福祉についてよく知らない方に伝えたいですね。そして、障がい者支援の仕事を一緒にやっていく仲間も増えればと期待しています。

編集長:本番が楽しみですね。今日は貴重なお話をありがとうございました。

山岡さんがプレゼンをする

社会福祉HERO’S TOKYO 2021は、2022年3月15日13時より
YouTubeにて生配信! 当日の生配信はこちらから!

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